ニコンフォトコンテスト 2022-2023 審査員

サラ・リーン

審査員長
「Visual Thinking Collective」創設者・編集者
「ナショナルジオグラフィック・パートナーズ」名誉写真ディレクター
米国

パンデミックによる三年間の孤立と恐怖の後、私たちは新しい機会を得ました。そこで、あなたの世界、つまり変化と成長、そして新しい機会について考えてみましょう。あなたの家族、自然、気候を私たちと共有し、今の幸せとは何か、あなたにとって何が重要かを伝えてください。多様な人々、被写体、そして場所を扱った作品たちに出会えることを楽しみにしています。このコンテストは、私たちのストーリーを伝える機会となるでしょう。

写真は世界共通の言葉です。異なる文化を橋渡しし、私たちがどのように違うかよりも、どのように似ているかを示すという点で、とても強力な存在です。私は写真や動画を見るのが大好きです。写真が異なる文化をつなぎ、違いよりも似ていることを多く表現できる普遍的な言葉であることを、私はとても気に入っています。

このコンテストにおいて強い印象を与える写真にあるものとは何でしょうか。画像を見る際に私が求めるのは、驚き、美しさ、深く影響を与えて、感動させてくれるものです。私にとって最も重要なのは、その写真を見てどのような感情が湧くかということです。美しい構図、すてきな光、捉えられた瞬間、さらには新しいアイデアや、私たち全員にとってごく一般的なものであっても、それを全く違った新鮮な方法で見てみたいと思っています。

今回のテーマ「Beloved(大切なもの)」では、家庭、家族、友人、自然への愛と尊敬など、私たちの生活で本当に大切なものから生み出される豊かさをたたえます。驚き、感動、新鮮さ、そして創造性あふれる作品を期待しています。

もうひとつのテーマ「Next Steps(次へのステップ)」では、私たちの今後を問いかけます。パンデミック後の未来、私たちはどこへ向かうのか。何を学び、何を得たのか。何を失ったのか。どのような課題が待ち構えているのか。今、成功は私たちの眼にどのように映るのか。私たちは、家族、友人、見知らぬ人々の生活や声、そして自然の安らぎを体験したいと考えています。

あなたのビジョンを私たちに教えてください。生きていることや、再び一緒にいられるようになった今この瞬間が、あなたにとって何を意味するのかを見せてください。世界に対するあなた自身のビジョンと、あなたの周りにいる人たちを表現してほしいと願っています。

Biography

ミズーリ大学ジャーナリズム学部在学中、女性として初めて「College Photographer of the Year」賞を受賞。2013年には、「ナショナルジオグラフィック」と「ナショナルジオグラフィック・パートナーズ」で、女性初の写真ディレクターに就任した。2020年には、映像やイラストなどのビジュアル活用に特化した女性編集者、教師、キュレーターのためのコミュニティーである「Visual Thinking Collective」を設立。ビジュアルプロジェクトのコンサルティング、書籍の編集を行うほか、様々なワークショップで写真の撮影や編集を指導している。

※審査員からのコメントは審査員の見解や意見であり、必ずしも主催者の見解や意見を反映するものではありません
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