NIKON

受賞者インタビュー

2024-2025

Hamed Nobari

イラン
動画部門 スーパーショートフィルムカテゴリー
グランプリ

ー ニコンフィルム&フォトコンテストに応募したきっかけは何ですか?

私はイランでの映画制作に加えて、自身の作品だけでなく、同僚たちの映画を国際映画祭で配給する活動も行っています。その経験を通じて、世界各地の多くの映画祭に精通するようになりました。イランのウェブサイトでニコンフィルム&フォトコンテストの応募告知を初めて目にしたとき、私の映像「The Small Red, Big Blue (スモールレッド・ビッグブルー)」はスーパ―ショートフィルムカテゴリーに最適だと直感しました。この作品は約40〜50秒の長さで、環境危機というグローバルな問題を扱っています。日本の観客が他の国々と同じように、その形式やメッセージに共感してくれるのかをぜひ確かめたいと思いました。その好奇心が、私自身が直接このコンテストに応募する動機となりました。

ー 受賞作品を撮った時のエピソードを教えてください。

この映像の最初の着想は、エマド・サレヒによるイランの風刺画から生まれました。私は、この風刺画をどのようにドラマ化し、映像というメディアに適応させることができるだろうかと考えました。コンセプトと内容の中心に据えたのは、環境危機—現在、世界のほぼすべての人々が直面しており、各国政府や国家にとっても大きな課題となっている問題です。私はまず、映画の形式に焦点を当てました。これこそが最も重要な要素だと考えたからです。そして本作をワンカットで表現することを決断しました。このアプローチは技術的に非常に難しく、時には不可能に思えることもありましたが、私とチームは努力をいとわず、新たな挑戦を喜んで受け入れる姿勢で制作に臨みました。

ー 最近の活動について教えてください。受賞後、ご自身のキャリアなどに変化はありましたか。

現在、私は2本の短編脚本に取り組んでいます。1本目はイランの短編小説を原作とした作品で、もう1本は、それとは異なる、より実験的で型破りな雰囲気を持つ作品です。私は細部へのこだわりが強く、映画制作に真摯に向き合っているため、これらの脚本を映像として完成させるまでには、長く骨の折れるプロセスになるだろうと分かっています。イランにおけるインディペンデント映画制作は、作り手のその時々の感情や体験と深く結びついています。そのため、最終的には両方の脚本をいったん脇に置き、新たなアイデアを探求することになるかもしれません―何を選ぶかは、時間だけが教えてくれるでしょう。この受賞は、私の人生とキャリアに本当に大きな影響を与えました。映画制作の道を歩み続けるための希望と、さらなるモチベーションを与えてくれたのです。この賞の影響は、これからもずっと私の中に残り続けるでしょう。そして、そのすべてに心から感謝しています。

ー あなたにとって「写真を撮る/動画を撮る」とはどういう意味を持っていますか。

私にとって映画や映像制作は、夢のような存在です。
この世界にある苦しさやほろ苦さを、ほんのひととき、やさしく受け止められるものにしてくれる―そのような夢のことです。

ー ニコンフィルム&フォトコンテストに応募を考えている方にメッセージをお願いします。

ニコンフィルム&フォトコンテストは、創造性と革新性を讃える壮観なショーケースです。写真家と映像作家の双方の芸術性を称え、訪れるすべての人々にインスピレーションを与えてくれます。魅力的な視覚表現と力強い物語の数々によって、このコンテストはビジュアル・ストーリーテリングの世界を一段高い次元へと引き上げ、視覚芸術に情熱を注ぐすべての人にとって見逃せないイベントとなっています。ぜひこの熱気に参加し、創造性が命を吹き込まれる瞬間を目撃してください。