ニコンフォトコンテスト 2012-2013

B部門 組み写真 3位

ROMS a camp on the doorstep of Pari

Pierre Faure

フランス

コメント

私の連作は、これらの人々とともに一年を過ごした結果です。ニコンコンテストのような特別な舞台でこの作品を紹介してもらえることをとてもうれしく思います。

タイトルは「ロマ、 パリ近郊のキャンプ」です。
私は2012年にパリ郊外のある町でこの連作を撮りました。住居は狭いので、私はとくにAis 28mmを使いました。この連作はルーマニア北東部のドロホイから来たロマの50家族の、パリ郊外の不毛の土地での、日常生活の困難を紹介しています。
彼らは経済移民です。過去20年、生活水準が悪化し続けて、未来の希望をまったく失い、ルーマニアを出る決心をしたのです。フランスでは彼らの収入は(大道芸やスクラップ金属の回収によって)、以前農業をしていた頃に比べると増加はしたのですが、それでも生活状況はそれほどよくありません。彼らの国外滞在は一種の投資と見なされています。移民としての彼らにとって最も重要なことは、故郷に送金することです。そうして故郷とのつながりを維持するのです。また、大切な祭日などに帰郷することもしばしばです。
彼らはノマドではありません。そのほとんどは地方出身者ですが、彼らはルーマニアに家を持っています。しかし、フランスでは、彼らはスラムやキャンプから排除されて移動労働者となることを強いられています。
スラムの荒廃した区域で共同生活することは、彼らにとっても普通の事態ではありません。それは彼ら自身の安全を確保するためであり、また家族間で相互に支援しあうことができるからなのです。

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